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最高裁判所第三小法廷 昭和42年(オ)771号 判決 1968年11月05日

上告人

株式会社セガ・エンタープライゼス

代理人

福田彊

ほか三名

被上告人

右代表者

赤間文三

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人福田彊、同土谷伸一郎、同渋谷泉、同森尻光昭の上告理由について。

所論指摘の事実関係に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らして肯認できないではなく、右認定判断の過程に所論の違法は存しない。そして、所論のジュークボックスおよびこれに内蔵されていたレコードが白鳥由雄の占有するところであり、本件執行当時群馬県下におけるジュークボックスはわずか五、六台に過ぎず、樋口執行吏が当時ジュークボックスについて特別の知識を有せず、その差押も本件がはじめて経験であつたこと等原審の確定した諸般の事情のもとにおいては、同執行吏に本件強制執行について所論の過失があるとはいえないとした原審の判断は是認できないものではない。原判決には、所論の違法はなく、論旨は、採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。(松本正雄 田中二郎 飯村義美)

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